質屋ってどんなところ?:モノを売らなくてもお金をお渡しします。
オバタ質店の店長、小畑です。
今回は買取実績ではなくて質預かりって何? という内容になります。
関西圏だとコンビニ感覚で存在しているのですが、北東北では結構レアな存在だったりするので、今回は質屋を徹底解説しちゃいます!
Contents
そもそも質屋とは?
ざくっと言うとお手持ちの品物でお金を借りることができるお店になります。
大手の質屋さんの中にはモノで融資をする銀行ということで「monobank」というそのままズバリなネーミングのところもあります。
歴史的にはとても長く、ヨーロッパではローマ帝国のころから存在していたとか、日本でも江戸時代にはほぼ現在と同じ仕組みの質屋が存在していたとか言われる、結構古い商売になります。
全国質屋連合会の会合に顔を出すと創業が日本史の授業で聞いたことのある元号だ、というお店がちらほらいたり。お金を貸す代わりに品物を担保として置いていってください、っていうのはシンプルでわかりやすいからということで洋の東西を問わず発展してきた、そんなサービスを提供しているお店になります。
質預かりを利用するときはどうすればいいの?
では、どうやって質預かりを行うのか。
下記に図解します。
……お金を返すとこ以外はほとんど買取と同じじゃん、と思ったそこのアナタ。
正解です。
実際の所、質屋はほとんどリサイクルショップと業務内容が同じです。街で最初の中古屋が質屋さんだった、という地域は珍しくありません。
では何故、リサイクルショップが質屋をやっていないのかと言うと、これは法律で定められた設備のハードルが高い、という部分が大きかったりします。
お客様の大切なお品物を預かるために、防火設備の整った金庫を設置しなければならないなど結構要件が厳しいのです。
当店も加盟している全国質屋連合会(全質連)の公式キャラクター、しちまる君がクラシカルな倉庫をモチーフにしているのもその辺が理由だったりします。
質預かりをするメリットは?
質預かり、買取と比較して何かメリットを解説していきます。
品物を手放さなくていい
質預かりをするメリットはいろいろありますが、最大のメリットと言えば品物を売却しなくていいということです。
中古屋というのは因果な商売で、お客様の思い出が詰まった品を買取させていただくというのが仕事になります。
しかしながら、思い出を金額として算出できるのか、と言われるとできない、と答えざるを得ません。
だからこそ、品物を手放さなくていいという提案ができる質屋という業態は魅力的だなとも思ったりします。
お客様に手放したことを後悔させるのは中古屋として絶対にやってはいけないことですからね。
本当は手放したくないけど急にお金が入り用で、という時に惜しいという考えが出てくるのは当然のことかと思います。
そういうときは質預かりをご検討ください。
お金を返さなくてもいい
お金を貸すことを仕事にしていて相手から金を返してもらわうことにこだわらない。
質屋というのはそんな不思議な商売だったりします。
質屋はお客様にお金を貸す際、質草として品物を預からせていただきます。
質預かりを開始してから3ヶ月以内に返済がない場合、質流れと言って品物の所有権が質屋に移る代わりにお客様の返済義務も消滅します。
わかりやすく説明すると、「期限内に返済がなかった場合、質草として預かった品物は当店に売却したことになる」ということです。
借りた段階で返済の目処がついているからお客様にとっても私たちにとっても安心な仕組みになります。
質屋を使うデメリットは?
いいことばっかり言ってないで、ちゃんとデメリットも説明してよー、というそこのアナタ。もちろん、質屋とて完璧ではありません。そしてちゃんとデメリットも解説します。
利息が高い
当店の利息は月5%となっております。
短期間での利用を前提しているため、利息は高めになっている場合が多いです。
また、お客様の品物を安全に預かるために設備や警備にもコストが必要になっており、利息の料金に反映されています。
買取より提示金額が安くなりがち
買取というのは、今、この瞬間に売ることができるならいくらまでなら出せるか、ということを基準に査定額を決定します。
しかし、質預かりは今この瞬間ではなく、質預かりの期限である3ヶ月後に相場がどうなっているのかということを計算しなければなりません。
3ヶ月後の景気や相場がどうなっているか、百発百中で当てられたら――多分、質屋ではなくて専業投資家にでもなった方がいいでしょう。
という訳で、基本的には買取価格と比べて10~20%ほど低めの金額が提示される、という風にお考えください。
まとめ
質屋を利用するメリットとデメリットをまとめると、以下のようになります。
質預かりを使うメリット
→品物を手放さなくていい
→お金を返さなくてもいい
質預かりを使うデメリット
→利息が高い
→買取より提示金額が安くなりがち
買取よりも質預かりが絶対にいい、とは言いません。一長一短あるサービスです。
ですが、中古屋として「大切な品でしょうから、無理に売らなくても大丈夫です」と提案できるのはお客様にとっても大きなメリットかなと思います。
質預かりの値段の提示そのものは買取の査定と同時にできますので、とりあえず値段だけ知りたいという方の持ち込みも大歓迎です。
是非一度、オバタ質店に足を運んでいただければと思います。